コラム

マルチエフェクターの基礎知識

投稿日:2016年6月2日 更新日:

ギタリストが自分の求める音を実現する際に無くてはならない存在になっている「エフェクター」。このページを見ているということは、エフェクターの知識はある程度あると思います。今回は、エフェクターの中でも、「マルチエフェクター」に重点を当て、その機能や特徴をみていきたいと思います。

マルチエフェクターとは?

マルチエフェクターに分類されるエフェクターはいくつかありますが、ここでは、「2つ以上の異なるエフェクターの機能を1つの機体で同時使用できるエフェクター」と、紹介しておきます(「ここでは」と書いた理由は注2を見てください)。簡単なイメージは、下の画像のように、異なるコンパクトエフェクターの機能(*注2)を一つのエフェクターにまとめてしまったものです。

注1:最近、1つの機体で、いくつかのエフェクターの機能を自由に選んで使えるようなエフェクターが販売されています(マルチ・ストンプといったやつですね)。これと、上で紹介したような書き方のマルチエフェクターの違いは、「2つ以上同時使用できるか」です。このサイトでは、複数のエフェクターの機能から選択できるものの、同時に2つ以上の機能は使えないようなエフェクターとは区別をしたかったので、はじめのような書き方をしました。しかし、私はここで区別しましたが、どちらもマルチエフェクターというくくりで紹介する人もいます。(楽器の通販サイトなんかのカテゴリ分けなんかはそうなっていますね)
注2:「コンプレッサー」「ワウ」「オーバードライブ・ディストーション・ファズ」「イコライザ」「モジュレーション系」「ディレイ」「リバーブ」等

特徴

マルチエフェクターの特徴としては、先ほど述べたように、なんといっても複数の機能を1つの機体で管理できることです。しかも、1つの機能につき1つといったわけではなく、1つの機能で更に複数のモデルから選択可能なものが多いです。もしこれらのエフェクターを全て揃えようと思うと、仮に1つのエフェクターが1万としても、あまり想像したくない価格になってしまいます。一方、マルチエフェクターは、価格はだいたい1万~5万となっており、コストパフォーマンスが非常に魅力的となっています。「コスパが良い」というと、その分音質を犠牲にしてるのでは・・・と思う方もいるかもしれませんが、全くそんなことは無く、上位モデル(だいたい3~5万円以上のモデル)になると、プロも使用するようなサウンド・クオリティとなっています。もちろん、エントリーモデルでは、ある程度犠牲にしてる部分もありますが、一昔前では考えられないような音を、低価格で楽しむことも可能です。色々なエフェクターの機能を試してみたい、という初心者にはエントリーモデルを自信を持ってお勧めできますし、十分なサウンドクオリティで様々なエフェクターを吟味したいといった上級者にもお勧めできます。また、なんといっても、マルチエフェクターは持ち運びが楽なのもいいです。軽くスタジオで合わせるといった用途から、本格的なライブまで、即戦力になり得る非常に頼もしい存在が、「マルチエフェクター」です。

パッチの概念について

マルチエフェクターの回路は、一般的なコンパクトエフェクターがアナログ回路に対し、デジタル回路を採用しています。このため、一度作成した音を保存したり、過去に保存した音を呼び起こしたりすることが可能となりました。この、保存された音(音作りの設定)のことを、「パッチ」といいます。このパッチの数は、少ないもので20ほどから、多いものは使い切れないほどまで。このパッチも、マルチエフェクターの大きな特徴です。

マルチエフェクターの種類について

マルチエフェクターには、大きく分けて、「スイッチが二つのタイプ」「スイッチが三つ以上のタイプ」「スイッチが無いタイプ」「ラックタイプ」等があります。それぞれの特徴をみていきましょう。

スイッチが二つのタイプは、エントリーモデルが多いようです。エクスプレッションペダルがついているモデルもあります。パッチの保存については他のタイプのマルチエフェクターと変わりませんが、音作りをする際のエフェクトの並びは事前に決まっています。演奏中には、スイッチが二つという性質上、「パッチを前後のものに変更」or「1つのエフェクトの切り替え」の二種類に限られます。エクスプレッションペダルがついている場合は、「ワウ」か「ボリュームペダル」のどちらかを選択し、片方を操作ということはできるようです。

スイッチが3つ以上のタイプは、メーカーごとにバリエーションが非常に多くなっておりますが、スイッチが2つのタイプとの大きな違いは、「スイッチ一つ一つにそれぞれのエフェクトのオンオフを割り当てることができる」ことです。更に、「エフェクトの位置の並び替えもユーザーが自由に選ぶことができます」。これにより、演奏時のエフェクトの切り替えの幅、音作りの幅が2つスイッチに比べてはるかに増えます。

スイッチが無いタイプは、スイッチがあるタイプより更にサイズが小さくなります。自宅での練習する場合、机に置いて使用することができたり、また、メーカーが別売りしてるフットコントローラーを接続すれば、足元での操作が可能になる場合もあります。

ラックタイプのエフェクターは、高価なものが非常に多いです。しかしその分音質も機能もマルチエフェクターの中ではずば抜けて良いです。ラックタイプを足元で操作する場合、別売りのスイッチャーやMIDIコントローラーを買う必要があります。

アンプシミュレーターについて

アンプシミュレーターとは、その名の通り、「アンプ」を「シミュレート」するものです。簡単に言うと、各社が出しているアンプの音を、アナログ、もしくはデジタル回路で再現したものをいいます。ここで、アナログ回路を入れたのには理由があり、アンプシミュレーターの機能はマルチエフェクター特有のものではなく、Tech 21を筆頭に、いろいろなメーカーがコンパクトエフェクターで出しています。このアンプシミュレーター機能は日々進化しており、最近のマルチエフェクターの中には、アンプとスピーカーを複数の組み合わせで選ぶことができたり、更にマイクモデルが選べたり、はたまたマイクの録音位置を選べたり、と色々な機能が追加されていっています。

マルチエフェクターの接続方法

マルチエフェクターには、オーディオ・インターフェース(I/Oといった表記もします)という、パソコンとの接続を補助するような機能がついているモデルもありますが、今回は省略します。実際にスタジオやライブで使用するときの接続方法について解説したいと思います。

まず、先ほど述べたアンプシミュレーターの機能を使う場合。この場合は、「アンプのリターン挿し」もしくは「ライン直」です。これはなぜかというと、アンプの音の特性を大きく占めるのが、アンプの「プリアンプ」という部分であり、アンプシミュレーターというのは、このプリアンプの特性をモデリングしたものだからです。もしアンプのインプットに、アンプシミュレーターで作った音を送ってしまうと、二つのアンプの特性が音に乗ってしまい、ヘッドフォン等で作った音がうまく再現されない、といったことが起こってしまいます。これを避けるために、アンプのプリアンプを割けて、「リターン」に挿すわけです。また、スピーカーやマイクシミュレーターを使っている場合は、そのまま作った音をPAさんのミキサーに送るといった「ライン直」でも構いません。アンプの鳴りを出しつつ、作った音を正確に流したい人で、リターン挿しとライン直の二つを同時にする人もいるようです。

次に、アンプシミュレーターを使わない場合。この場合は、使うエフェクトによって挿し方が2パターンに分かれます。歪み系のエフェクトを使う場合は、アンプのインプットへ繋ぎます。空間系のみの場合は、アンプのセンド・リターンを使ったほうがいいでしょう。アンプシミュレーターを使わない場合は、コンパクトエフェクターを使うような感覚で使用しても問題ありません。

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